日本では、歯医者は「痛みが出てから行くところ」と認識されがちです。しかし、歯科医療のもっとも進むアメリカでは、国民のほとんどに「歯医者は治療する必要のないように予防するところ」という認識が浸透しています。

痛みが出てからの治療となると、治療時の痛みは必然的に大きくなり、治療期間も長引くなどして結果的に患者様の負担が増えてしまいます。また、生涯を通じて自分の歯を使い、年を重ねても食事や会話を楽しむためにも、症状が出る前にメンテナンスを行いお口の健康を維持していくことが重要なのです。

当院ではいかなる診療においても、予防を常に視野に入れた治療を行い、患者様の歯を末永く守るためのサポートをいたします。

プロフェッショナルケアとホームケア

歯の健康を末永く維持するためには、「プロフェッショナルケア(歯の専門家によるお口のクリーニング)」と「ホームケア(ご自宅でのケア)」の2つの予防管理を並行して実践していくことが大切です。

当院では、お口の中に蓄積された歯石やバイオフィルムを取り除くことで清潔な口内環境を整えます。また、必要に応じて適切なホームケアをご提案し、良好な口内環境を維持するためのアドバイスをいたします。

歯科医院で行うプロフェッショナルケア

まず、当院では患者様の口内環境を清潔に整えるため、歯科衛生士が患者様のお口の中を専用の機械とペーストを使用して清掃する「お口のクリーニング(PMTC)」をご提供しております。

PMTCを行うことで、普段のブラッシングでは汚れを落としきれない奥歯や歯の裏側、また歯と歯の隙間などにこびりついた歯垢や歯石をしっかりと取り除き、虫歯や歯周病を予防します。また、ご希望の患者様にはエアフローと呼ばれる機器を使用し、微細なアミノ酸粒子を歯の表面に吹き付けることで、タバコやコーヒー・紅茶などによる着色汚れをキレイに落としていきます。

このように、PMTCには歯の着色(黄ばみ)を落とす効果に加えて、口臭予防の効果にも優れており、当院では多くの患者様よりご好評をいただいている人気の診療メニューとなっています。

自宅で行うホームケア

歯科医院での歯のメンテナンスを「プロフェッショナルケア」と呼ぶ一方、患者様自身がご自宅で行う予防管理のことを「ホームケア(またはセルフケア)」と呼びます。

歯を虫歯や歯周病にしないためのもっとも基本的な予防方法は、プラークコントロールです。プラークコントロールとは、適切なブラッシングを継続的に行うことによって口内の細菌量をコントロールし、お口の中を健康に保つ予防管理のこと。
正しいブラッシング方法で継続的な歯磨きを行えば、即効性はなくとも、長期的には必ず歯を長持ちさせることに繋がります。口腔衛生のプロである歯科衛生士のアドバイスをしっかり実践し、歯科医院と患者様とで協力し合って、一緒にお口の健康を守っていきましょう。

正しいブラッシングのポイント

  • 歯ブラシの毛先を磨くポイントにしっかりとあてます。
  • あまり力を入れすぎず、軽く磨きましょう。
  • 歯ブラシは小刻みに動かします。
  • 1ヶ所あたり10回~20回程度磨くことでキレイになっていきます。

良好な口内環境を維持するため、3~6ヵ月に1度は定期検診を受診しましょう

こちらでご紹介したとおり、生涯を通じて歯の良好な健康状態を維持していくためにも、歯科医院とご自宅両方での予防管理が重要になってきます。特に、治療後の患者様は良好な口内環境を保つためにも、3~6ヵ月の間隔で定期検診を受診されることをオススメします。